今日はXiaomiが展開する、「POCO F7」を紹介します。
“POCO”はXiaomiのサブブランドで、オンライン専売とすることでコストパフォーマンスに優れ、グローバルでは若年層から支持が多いブランドです。そのラインナップは非常にたくさんあり、上位機種からモデル名に『F・X・M・C』の順でアルファベットがつけられています
F:ハイエンド | X:ハイパフォーマンス | M:ミドル | C:エントリー |
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さらに、F:ハイエンドのなかでも『松竹梅』と差がつけられ3モデルが展開されています
松:F7 Ultra | 竹:F7 Pro | 梅:F7 |
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今回紹介する「POCO F7」は、ProもUltraも名前につかないただの”F”なので、「F7 Pro」の下位に位置するというわけです。一見製品数が多すぎてわかりにくいですが、違いを理解できれば、自分に合ったデバイスを自分の予算に合わせて柔軟に選べるメリットがあります。
では、どうコスパが狂っているのか、「POCO F7」のレビューをどうぞ。


スペック

- ホワイト、ブラック、シルバーの3色展開
- 価格:
- 12GB RAM / 256GB 54,980円(税込)
- 12GB RAM / 512GB 64,980円(税込)
プロセッサー: 背面のデザインにもある通り、Snapdragon 8s Gen 4を搭載(最近グローバルで発表されたNothing Phone (3)もこれです)

- バッテリー:6500mAhで、上位機種の「POCO F7 Pro」や「POCO F7 Ultra」よりも大容量。90Wハイパーチャージに対応しており、対応充電器が同梱されています
ディスプレイ:6.83インチで、直近のFシリーズでは最大。非常に薄いベゼルが特徴で、120HzリフレッシュレートのOLEDディスプレイ

- アップデート:4回のOSアップデートと6年間のセキュリティアップデートが約束されています
- 耐久性:P68の防水防塵性能
- FeliCa:おサイフケータイ(FeliCa)は非対応ですが、NFCは利用可能です
接続性:4Gおよび5Gのバンド(B11・B21・n79など)はサポートされていませんので、重要視される方は注意

デザイン


背面は、特徴的なカメラモジュールデザインで、カメラバンプの立ち上がりは背面のフラットなところから約2.5mm。カメラ以外の部分も凝った意匠ですがフラットです。背面はガラス製(素材は不明)、フレームはプラスチックではなく金属製です。




電源と音量ボタンは右側に、スピーカーはステレオスピーカーで、フロントカメラ上部に1つ、充電端子の左側に1つ。Dolby AtmosとXiaomi Sound(イコライザー調整も可能)に対応しています。
※グローバル版には技適マークのパッケージへの表示はありませんが、システム内のデバイス情報の項目に記載がありました
同梱物




今回メーカーよりお借りしているのがグローバル版なのですが、国内版はもちろん日本用の充電器が同梱されますのでご安心を。Type-C to Aケーブルは、Xiaomi 独自充電規格の90Wハイパーチャージ対応です。

ソフトウェア

OSはAndroid 15ベースのHyperOS 2です。グローバル版でもモバイルネットワーク接続のAPN設定は(楽天SIMでテスト)ちゃんと入っているので、SIMを挿せばすぐに使えます。
シャッター音

シャッター音は4つの中から選べ、地域設定を変更(日本と韓国以外)することでオフにすることもできます

プリインストールアプリには、家電を操作するためのIRリモートアプリも含まれています。(なのでF7も赤外線対応)
個人的に残念なのは、Temuアプリがプリインストールされている点。Temuを運営する中国の企業拼多多(ピンドゥオドゥオ)は過去に、マルウェア感染の疑いから中国国内版アプリがGoogle Playから一時的に削除された過去があり、米国経済安全保障調査委員会により、同社が手がけるTemuについても個人情報の安全リスクが懸念されています。

Wet Touchテクノロジーにより、濡れた状態でも画面操作が可能です。
AI機能

「かこって検索」などのGeminiや、Xiaomi Hyper AI機能(リアルタイム音声テキスト変換など)が利用可能で、音声認識も日々精度が向上している印象。
HyperOS

HyperOSインターフェースには、iOSのコントロールセンター(画面右半分の画面で上から下にスワイプ)に似た設定画面と通知(画面左半分の画面で上から下にスワイプ)があります。

ジェスチャーショートカット(背面タップなど)はカスタマイズ可能です。
セキュリティ

認証方法は、顔認証と画面内指紋認証で超音波式ではなく、光学式です。顔認証は最大2つ、指紋は最大5つまで登録可能。ロック解除は速く、顔認証は暗闇でも顔が照らされる40%程度の輝度に設定していれば機能します。
ディスプレイ性能
POCO F7 と Xiaomi 15 Ultra

POCO F7 と iPhone 16 Pro

6.83インチ、120Hz、1.5K解像度、ピーク輝度3200ニトの大画面で、高コントラスト比は(8,000,000:1)、447 PPI、480Hzタッチサンプリングレート(Game Turboで最大2560Hzのインスタントタッチサンプリングレートに対応)。品質は、はるかに高価なハイエンドスマホに匹敵、ぶっちゃけ遜色ないです!!掛け値なしで5万円台スタートの端末とは思えないキレイなディスプレイだと思います。
注目すべき欠点
“AOD(常時表示)”機能がなく、限られた時間しか表示されません
パフォーマンスとゲーミング
- 12GB RAMで、メモリ拡張によりさらに12GB追加可能
- バッテリー設定から、究極モード・ バランス・バッテリーセーバー・ウルトラバッテリーセーバーが選べます
- GAME TURBOの利用が可能
AnTuTuベンチマークスコア
POCO X7 Pro と POCO F7

POCO F7 Ultra と POCO F7 Pro

AnTuTuベンチマークスコアは183万~196万で、「POCO F7 Pro(Snapdragon 8 Gen 3)」に近い数値となりました。
最高温度とバッテリー消費は低めです。



重たいゲーム(原神)の画質設定を最高にして30分間プレイ、表面温度は最高で42°Cをわずかに超える程度でした。フレームレートは安定して59FPS、CPUの温度は平均80.4°C・MAX91.9°Cでそれなりに上がっています。
バッテリー比較 POCO F7・ POCO F7 Pro・POCO F7 Ultra

当ブログ独自のバッテリー消耗テスト(AnTuTu x3、原神30分、4K 30FPS動画撮影1時間40分)では52%の消費で、「F7 Pro」や「F7 Ultara」よりも優れたバッテリー寿命を示しました。
充電テスト

0-100%の充電時間は50分。テスト時はトップスピードの設定で充電していますが、日常使用ではバッテリー保護設定の使用がオススメです。


バッテリーは長寿命設計で、1600回の充電サイクル(約4年)後も80%の容量を維持するのは長く使えて嬉しい!
ワイヤレス充電は非対応ではありますが、22.5Wの高出力な有線リバース充電に対応しているので、高速でご家族やお友達に「バッテリー残量のおすそ分け」ができます。気になるあの子のスマホの電池残量がピンチの時には、お近づきになるきっかけになるかも!?
カメラ機能・UI/UX

アウトカメラは2眼構成で、広角(50MP IMX882で「X7 Pro」と同じ)と超広角。
- 写真:0.6倍、1倍、2倍、最大10倍
- 動画: メインカメラは最大4K 60FPS。超広角は最大1080p 30FPS。4K録画中はレンズ切り替え不可。最大動画ズームは6倍。
- 撮影モード:写真・ビデオ・プロ・ポートレートドキュメントとかなりシンプル
- プロモード(写真)を使えば、12.5Mと50Mの切り替えも可能
- インカメ: 1倍と0.8倍モード、ポートレートモード、動画は最大1080p 60FPS(4Kは非対応)

作例【写真編】
※ブログ記事は画質を落として掲載しています。カメラ比較はYouTubeの4K画質でもぜひお確かめください。






被写体と背景の距離をしっかり取れば割とボケます


最短撮影距離が8~9cmなので、日常で使いやすいと思います
ポートレートモード

f値を0.95に調整して撮影しています。被写体と背景の距離が離れているときは、背景がボケていますが、近いときは無理やりぼかさずに撮れています。Xiaomiのポートレートモードはこういうところが上手いよね!

ナイトモード
暗い場所に入ると、自動的にナイトモードが発動します



インカメ


画角は0.8倍と1倍。強烈な逆光でしたが、顔も暗くなりすぎずよく撮れています。
作例【動画編】
YouTubeで【動画編】をご覧いただけます


4K60FPSでのウォーキング、手ぶれ補正も結構優秀。そこそこブレずに撮影できていますます


1080p30FPSまで設定を落とせば超広角側にも録画中のレンズ切り替えが可能です


夜間モード動画は4K24FPSです
オーディオ
YouTubeで実際の音を確認できます
- Bluetoothコーデック: SBC、AAC、LDAC、LHDC、aptX Adaptiveに対応
- AVRCPバージョンはデフォルトで1.6です→カーナビなどと繋いだときも曲名などが表示されますね!
【まとめ】ぱぱのひとりごと
あいかわらずのコスパの良さを感じられたと思いますが、いかがでしたでしょうか。

「POCO F7」は5万円台で、大きくてキレイなディスプレイ、「F7 Pro」や「F7 Ultara」を凌ぐバッテリー持ち、「F7 Pro」に匹敵するパフォーマンスでした。
「POCO F7 Pro」を選ぶのか!?
「POCO F7」よりも15,000円高い価格差で、超音波指紋認証、さらに大型のメインカメラセンサーを搭載した「POCO F7」を選ぶのか!?
「F7 Pro」より安く、大型ディスプレイ、大容量バッテリーの「POCO X7 Pro」を選ぶのか!?
はたまた5,000円安い冒頭で触れた通り、POCOは頻繁な製品リリースが混乱を招く可能性もありますが、細かな違いを知れば、できるだけ費用を抑えて、自分にぴったりな端末が選べるとうことでもあります。細かく比較して吟味したい方にはありがたい!
高いコストパフォーマンスを提供する「POCO F7」のレビューでした。
それでは次の記事で会いましょう。バイバイ。



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