1946年創立の老舗オーディオブランド、JBLの新製品「JBL LIVE BEAM 3」を紹介します。
見ていただくと分かる通り、ディスプレイ付き。
スマートタッチのディスプレイ搭載といえば「JBL TOUR PRO 2」 が有名で、僕も過去に YouTubeチャンネル『2023 年ベストイヤホン』の総合ランキングで2位に入れた商品。音質良し、使い勝手良し、コスパ良しの三拍子揃った優等生モデルです。
今日の「JBL LIVE BEAM 3」は、フラッグシップ「JBL TOUR PRO 2」の1 つ下、プレミアム「JBL FREE 2 TWS」の後継機種にあたります。
先代から価格が上がって定価28,050円ですが、実売で25,000円前後になるようです。
実は、フラッグシップの「JBL TOUR PRO 2」が値下がりして現在約25,000円で買うことができます。
そう、つまり「JBL LIVE BEAM 3」と同価格。どちらを買えばいいか迷っている方も多いはず!
「JBL LIVE BEAM 3」は「JBL TOUR PRO 2」 と先代「JBL FREE 2 TWS」のいいとこどりをしたイヤホンになっていました
フラッグシップの「JBL TOUR PRO 2」を凌ぐポイントもいっぱいありますので、 2つを比べつつ、実際に使って感じた激アツポイント3つと、残念ポイント1つをお伝えします。
かなり完成度の高いイヤホンとなっていますのでぜひ最後までご覧ください。
\JBL LIVE BEAM 3 /
出し入れしやすく抜群の装着感
イヤホンの収まり方は「LIVE FREE 2 TWS」と共通。「TOUR PRO 2」より取り出しやすく、耳への装着もスムーズです。
「TOUR PRO 2」はイヤホンケースの収まり方から、どうしてもケースから取り出した後に、一度持ち替えて耳に装着する必要がありました。「LIVE BEAM 3」はスティック部分をつまんでそのまま装着できるところが個人的に好きです。
ショートスティック型は、バッツ型と比べてスティック部分を指でつまみやすいため、ケースから取り出しやすいです。
耳に装着する時に、ポロっと落としてしまう事故のリスクも低いように感じます。
オーバル形状の「TOUR PRO 2」のつけ心地は、耳の小さな妻がブラインドテストを行なったところ、結果は1位でした。
「LIVE BEAM 3」は「TOUR PRO 2」と同じくオーバル形状で外耳道にフィットしやすく、さらに「TOUR PRO 2」よりも1g以上軽くなっています。
モデル | イヤホンのみの重量(実測値) |
---|---|
TOUR PRO 2 | 6.1g |
LIVE BEAM 3 | 4.8g |
装着感がよい「TOUR PRO 2」より軽く、抜群の装着感です
フラッグシップ「JBL TOUR PRO 2」を凌ぐ機能とスペックはこちら
「TOUR PRO 2」 と同じ6 個のマイクを搭載。
ワイヤレスイヤホンはハイエンドになるほどノイキャンを強く効かせたり、マイク性能を上げようとするため、マイクの数が増えますが、「LIVE BEAM 3」は軽量にもかかわらず「TOUR PRO 2」と同じ6 個のマイクを搭載。
「TOUR PRO 2」はIPX5等級なのに対して、 IP等級もIP55等級と防塵性も高くなっています。
防塵等級を取得したことは、さらに嬉しいポイントです
「LIVE BEAM 3」でも装着検出対応。アプリで無効化も可能です。また、片耳利用時の自動モノラル再生にも対応。左右に振られたステレオ音源を片方のイヤホンで聴くと左右の音が片方に入ってきます。
JBLの公式HPの仕様に記載はありませんが、クイックスイッチに“初”対応。(DENONがこの名称で呼称しているため、僕もそれにならって「クイックスイッチ」と呼んでいる機能です)
マルチポイント対応なので2台同時接続はもちろんできますが、このクイックスイッチに対応していれば、3台目以降のデバイスに切り替える際にも、すでに接続しているデバイスとの接続を解除することなく、接続したいデバイスで「JBL LVE BEAM 3」をタップすれば簡単に接続切り替えが可能です。
2024年6月12日追記
クイックスイッチについては、LIVE FREE2以降のマルトポイント対応モデルはアップデートすることで、クイックスイッチに対応することがわかりました。 ぜひ、該当のモデルをお持ちの方はアップデートしてみてください!
これまでのJBLのイヤホンはすべてクイックスイッチ非対応でしたので、
「LIVE BEAM 3」は利便性が爆上がりしています。たくさんのデバイスで音楽を聴かれる方には神機能です!
今回のビックアップデートは、こちら
JBL史上初、LDACに対応!!
Androidユーザーの方はハイレゾクオリティで音楽を楽しめますね
ハイレゾで楽しみたい時、aptX Adaptive対応のイヤホンも多く市場にありますが、残念ながらXperiaやNothing Phone(2) 、 Xiaomi のスマートフォンなど対応可能な機種が限られます。
LDACは、上記のスマホに加えて、Galaxy、Pixel、Android 8 以降のAndroidスマホはほぼ対応しています( iPhoneは非対応。ただしiPhoneのAAC接続はAndroidのAAC接続より高音質です)。
日本で最初に発売されたPixel 3でもLDAC接続できました。LDACは汎用性の高さが魅力です
急速充電は15分で4時間再生のところ、今回は10分で4時間再生になりました。5分短いですね。
バッテリー持ちも伸び、イヤホン単体・ノイキャンオンで10時間、ケース込みなら40時間ほど持ちます。
面白い機能として、 “リラックスサウンド” が追加になりました。
JBLアプリを開くと、波が打ち寄せる音や、焚き火がバチバチ燃える音など、音楽を聴いていないときにもリラックスできる環境音を流すことができます。
カラーの選択肢も多く、「TOUR PRO 2」は3色展開でしたが、「LIVE BEAM 3」は4色からお選びいただけます。
ここまでのスペックだけでも、フラッグシップモデルの「TOUR PRO 2」の機能と性能を飛び越えたことがわかります
これから「TOUR PRO 2」を買おうか検討中の方
2万円台のいいイヤホン探してる方
完成度高いイヤホンですので、強力な選択肢になると思います。
スマート充電ケースも進化
このアイコニック、かつ超便利なスマート充電ケースのディスプレイ。
なんと「LIVE BEAM 3」では日本語に対応しました。
そして、わずかですが「TOUR PRO 2」と比べ、よりサクサク動作します。
デザインの細部までチェック
「TOUR PRO 2」と比べると、体積は6%、重量も5%サイズダウンしています。
ストラップについて、購入者特典でアルティザン & アーティストとコラボした別注ストラップがもらえるキャンペーンがあるそうです。欲しい方はぜひそちらもチェックしてみてください
コンチャにきれいに収まるようにハウジングが斜めについたデザインで、そこに充電端子が 2 つあります。
イヤーピースもオーバル形状で、イヤーピースには耳垢対策のメッシュがついています。
同梱物をチェック
同梱物もサクッと紹介。
ノイキャンと外音取り込みも優秀
ノイキャンも先代の「JBL FREE 2 TWS」から進化を遂げています。
モデル | ノイキャン |
---|---|
FREE 2 TWS | 9バンド |
LIVE BEAM 3 | 13バンド |
13バンドのEQでノイキャンの最適化を行うことで、低域は9dB、中域は4dB改善しています。
JBLのノイキャンの考え方は、単純に効きを強くするというわけではなく、不快な音をしっかりカットしつつも、ノイキャン酔いを起こさないようなちょうど良い効かせ方を目指しているとのこと。
ですので、4万円クラスでノイキャンに定評のあるイヤホンと比べると、若干効きが弱いと感じる方もいると思います。
手元の個体では、チリチリと電子ノイズが入ったり、サーっというホワイトノイズが入ることもありませんでした。
効きが強くてもホワイトノイズが入ると不快ですよね。
「TOUR PRO 2」とも比較してみても、肉薄していると思います
JBLらしい音質
メリハリのある元気なサウンドに仕上がっています。JBLらしいサウンドです。
低域はパワフルかつ迫力のあるサウンドでスッキリとした印象です。低域の厚みとキレは「TOUR PRO 2」の方が強いと感じました。
広域は非常にクリアでドラムやシンバルが刺激的で、メリハリのあるサウンドでイヤホンの個性を強調しています。
中域は埋もれず程よく響き、メロディーをしっかり届けてくれます。
ロックやポップスとの相性が抜群で、IP55等級になったことで、アウトドアシーンなどでテンションがあがるノリノリな音楽を聴くのにぴったりだと思います!
アプリ『JBL Headphones』のハイレゾオーディオのチェックを入れると、LDAC接続が使用できます。
LDAC接続時にもイコライザーの調整が可能で、いくつかのプリセットも用意。もちろん帯域ごとに調整する自分専用の音質を設定するも可能です。
LDAC接続をオフにすると、一旦イヤホンを再起動して再接続が必要になりますが、下記のような機能が使えるようになります。
アダプティブEQ | 高音域と低音域を増強して、音量が小さい時でもバランスの良い音で楽しめる機能 |
空間サウンド | 音源に関わらず、3Dに広がる疑似的な立体音響効果が得られる機能 |
Personi-Fi | 3.0にアップデート 聴く人の聴覚特性を分析し、それに合わせたプロファイルを作成してくれる機能 (テスト方法は、左右で、低〜高音まで徐々に音が小さくなり、音が鳴ってる間だけボタンを押します) |
この3つの機能はLDAC接続時は使えません。
どちらが自分に合うか試しつつ、好みの音質を見つける作業も楽しい時間だと思います。
【検証】マイクテスト比較
実際の音は
さまざまな環境で検証しました
結果、マイクもかなり優秀でした
2つのビームフォーミングマイクで音声を効果的に拾って、クリアに相手に届けるとともに、内側のマイクがノイズを遮断しています。
「TOUR PRO 2」と比べてもマイク性能がいいと感じました
「FREE 2 TWS」と比べてみてもノイズがかなり少ないです
\JBL LIVE BEAM 3 /
マイクまわりの便利機能
『通話音声イコライザー』という面白い機能があります。
『サウンドの設定』で電話の相手の音声に対して3つのイコライザーから選べます。
『声の設定』では自分の声に対するイコライザーも選択できます。
きちんと違いを感じることができます。面白い!
さらに、ビデオ会議などで活躍しそうな、音量バランスを調整してくれる機能、『サウンドレベルオプティマザー』もあります。
大人数のビデオ会議で、声が小さい人や大きい人がいらっしゃいますよね。声が大きすぎる人は小さく抑え、声が小さい人は大きく増幅。一定のレベルに音量を揃えてくれるので、仕事でも活躍する場面が多そうですね。
アプリでできること
アプリは、サクサク軽快に動きます。
いくつか抜粋してご紹介。
アプリ | できること |
---|---|
アンビエントサウンドの操作 | ノイキャン・外音取り込み・トークスルーの切り替え |
スマート充電ケースの設定 | ディスプレイの輝度の調整 |
同上 | ロック画面の壁紙の設定で自分の好きな写真も設定可能 |
同上 | ディスプレイタッチ時の点灯時間を5秒〜60秒間で設定可能 |
同上 | メッセージの通知のオンオフ |
同上 | ディスプレイに表示する機能のショートカット選択 |
同上 | 言語設定(日本語設定可能) |
最適なフィット感をチェックする | イヤーチップのフィッティングテスト |
スマートトーク | 音楽を流している時に自分が喋ると、音量を下げてトークスルーモードになる。会話が終わると音楽が再開。 Sonyのスピーク・トゥ・チャットのような機能 |
パーソナルサウンドアプリケーション | 環境音を15db〜20dbほどに増幅して、左右のバランスの調整、会話の音声を補強してくれる機能 |
スマートオーディオ & ビデオ | ビデオを選択するといわゆる低遅延モードになる |
スマートオートメーション | 装着検出のオンオフが可能で、装着している時自動で着信するかしないかを決定できる |
タッチ操作 | 右左のイヤホンそれぞれに好きな操作を割り振り可能 |
音声プロント | 操作や装着した時に流れるガイダンスの言語が設定でき、オフにすることも可能 |
その他 | イヤホンから音を出してイヤホンを探す機能 |
バッテリーの節約 | オートスタンバイやオートパワーオフの設定 |
サポート | ファームウェアのバージョンの確認やアップデート |
アプリとの接続も速く、わかりやすいUIでアプリの完成度はこれまで使ってきたイヤホン系のアプリの中でもトップクラス。
遅延をチェック
動画を見る分には口元と音声のずれは生じませんが、ゲーム時の遅延が気になりました。
遅延は、接続する端末によって変わります。以下感覚値ですが参考程度に。
- Snapdragonのチップを搭載したAndroidスマートフォンは端末50msを切っている
- iPhoneは50ms前後
- センサーG3やセンサー系のチップを搭載したPixelは70〜100ms
【まとめ】ぱぱのひとりごと
「LIVE BEAM 3」 、いかがでしたでしょうか?完成度の高さが伝わったでしょうか。
個人的に激アツポイントは3つ。
①JBL史上初のLDAC対応
②クイックスイッチ
③ディスプレイ
「TOUR PRO 2」が発売された時、色物機能なんじゃないかと思っていましたが、実際使ってみるとすごく使いやすいです。
パッと見でバッテリー残量もわかり、コンピューターとつないでる時もイコライザーを調整できちゃいます。めちゃくちゃ便利!
今回から日本語対応になり、サクサク動くのも気持ちがいいです。
音質も良く、バッテリーも伸び、ワイヤレス充電も使えて、マルチポイント・クイックスイッチにも対応。もちろんノイキャン外音取り込みも使えます。「TOUR PRO 2」よりもイヤホンが取り出しやすくなり、ストラップホールまでついたので、いろんなところに引っ掛けられます。
コロンとした可愛らしいデザインは、 IF DESIGN AWARD 2024にも輝いているんです!
ただ、一点だけ気になるポイントを強いてあげるとするならば、タッチ操作。
イヤホンだけでノイキャン・外音取り込みの操作、音量調整、再生・一時停止・曲送り・曲戻し全ての操作が割り振り可能になれば、完全体になると思いました。
スマート充電ケースがあるので、そこで操作すればいいと言えばいいのですが、例えばイヤホンを装着して外に走りに行く時はさすがにこの充電ケースは家に置いていきますよね? 他社にはイヤホンだけで上記の操作が全て割り振れるものもあるので、「LIVE BEAM 3」もできるようになれば最高だな、と。
フラッグシップではないモデルで、これだけ完成度が高かったら、「TOUR PRO 2」の後継がどこまで進化するのかが、個人的に期待大です。
また次の記事で会いましょう。バイバイ。
\JBL LIVE BEAM 3 /
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