先日発表されたPixel 8aを僕も早速購入しましたが、今回はGoogleさんから先行でレビュー用の端末も送っていただきました。どんな端末になっているかをしっかり紹介していきます。
結論は、“ほぼ 4万円安いPixel 8”という仕上がりです。
とはいえ、もちろん差異はありますので、Pixel 8とどこが違うのか、先代のPixel 7aからどう進化したのか比較していきましょう。
＼ Pixel 8a ／
カラー展開
すでにキャリアショップに並んでいます。
Aloe（アロエ – 黄緑）、Bay（ベイ – 水色）、Porcelain（ポーセリン – 白）、Obsidian（オブシディアン – 黒）の4 色展開です。
ちなみに、僕はAloeを購入して、Googleさんからは先行レビュー用にBayを送っていただきました。
価格_ストアクレジット_下取りが手厚い
発売日は5月14日(火)。
Google ストアのSIMフリー端末価格は 72,600円(税込)。
Pixel 7aが発売時62,700円、値上げが１度あり、69,300円に。そこから今回3,300円アップです。
僕は正直、8万円くらいを予想していたので、かなり頑張った印象なんですが、皆さんはいかがですか？
その他、docomo、au、SoftBankの価格です(全て税込)。
キャリアそれぞれ独自のキャンペーンや、買い方次第で金額が変わりますので、皆さんの支払い方・使い方に合わせて選ばれるのがいいと思います。
Google ストアでは金利手数料 0円、月々6,050円で購入できる12 回払いのほか、 2万円のストアクレジットもついてきます。
僕は5万円分のストアクレジットが残っていたので、実質27,500円で買えて、さらに2万円（ストアクレジット）が戻ってきました。
そして、今回も下取りが手厚い！
先代のPixel 7aであれば32,800円。iPhone SE3なども32,800円で下取りの対象となっています。
ストアクレジットと下取りを合わせれば実質 19,800円で買える
下取り活用しつつ、Google端末を回していけば、最終的にかなりお安くなるので、そこはGoogleの大きな魅力です。
今回も主要なバンドはしっかり押さえられていますので、docomo、au、SoftBank、楽天モバイルのキャリアの方も問題なくお使いいただけます。※5Gのミリ波は非対応。
スペックには 256GBのストレージの記載もありましたが、現時点で日本では128GBのみの取り扱いです。たくさん写真や動画を撮る方や原神などのストレージを食うゲームをプレイする方などはご注意ください。
同梱物
さくっと紹介。
初期設定とペアレンタルコントロール設定
データ移行なしで、極力アプリも入れない初期設定後のストレージ利用は14GBでした。
今回、128GB一択なので約114GBの残です。
最近のPixelは、ペアレンタルコントロール設定が初期設定画面で簡単に行えます。
子供用のチェックをオンにして、次へ進み、保護者のアカウントでログイン。
子供用のアカウントを作っていきますが、画面の指示に従って入力していくだけなので簡単に設定ができます。
親側はこのファミリーリンクアプリを開き、「利用時間の上限」「休憩時間の設定」、「アプリの利用制限」、「コンテンツを制限」、「位置情報の確認」など、かなり細かく設定ができるようになっています。
デザインをくまなくチェック
気になるデザインを見ていきましょう。
今回 Pixel 8aはPixel 8とかなり酷似したデザインになりました。
角がPixel 7aよりも丸くなりPixel 8と瓜二つ!
見分ける方法としては、カラー展開とサイズ、重量です。
| Pixel 8 | Pixel 8a |
|---|---|
| Hazel、Mint、 Obsidian、Roseの4 色展開 | Aloe、Bay、Porcelain、Obsidianの4 色展開 |
| 150.5×70.8×8.9mm | 152.1×72.7×8.9mm |
| 187g | 188g |
Pixel 7aを含めると、横幅はPixel 7aが72.9mmと３機種の中で一番幅広で、193.5gと１番重たいです。
横幅が70mm台のPixel 8が、この3機種の中で一番持ちやすいと感じます。
素材感は下記の通り、少し異なります
| Pixel 8 | Pixel 8a | |
|---|---|---|
| 表面 | Coring Gorilla Glass Victus | Coring Gorilla Glass 3 |
| 背面 | Coring Gorilla Glass Victus（ツヤツヤ仕上げ） | プラスチック（マット仕上げ） |
| 側面 | アルミフレーム（マット仕上げ） | アルミフレーム（マット仕上げ） |
ガラス特有の手に吸い付くようなピタッとした感じはPixel 8
スベスベして指紋が目立たないのは Pixel 8a
キャリア店頭にあったのは実機ではなくモックなので、若干色味の違いがあるかもしれませんが、参考程度にどうぞ
やはり、素材や仕上げが変わってくると光の反射具合も異なるので、見た目の違いもでてきます。
ボタン配置に大きな変化はありませんでした。
右側は、下側に音量調節ボタン。上側に電源ボタンとアンテナ線。
Pixelは音量調節ボタンと電源ボタンが他のAndroidと逆で使いにくいという声を聞きますが、複数台スマホを持ってるガジェオタはさておき、１台運用の方ならすぐに慣れます。
天面は、アンテナ線とマイク穴。
左側は、アンテナ線と下部にSIMトレイ。
microSDカードは非対応。物理nanoSIMが1枚入り、eSIMも入るのでデュアルSIM運用が可能。
底面は、3.5mmのイヤホンジャックはなく、下部にスピーカー、マイク穴、充電端子があります。
ディスプレイの上、センターパンチホールのインカメラが搭載。その上に、横に伸びるステレオスピーカーがあります。
レンズはこちら
| Pixel 8 Pro | Pixel 8 | Pixel 8a | Pixel 7a |
|---|---|---|---|
| 望遠、超広角、広角の3眼 | 超広角、広角の2眼 | 超広角、広角の2眼 | 超広角、広角の2眼 |
Pixel 8とPixel 8aを比べると、メインカメラのセンサーサイズがPixel 8や8 Proの方が大きく、超広角カメラもPixel 8や8 Proはセンサーが大きく画角が広いです。
また、センサー周りが搭載されていることで結構、違いがありますのでまた後ほどカメラの章で紹介します。
カメラバーの立ち上がりは、Pixel 7a同様1.3mmとこれはPixel 8や8 Proより低いです。
気になるベゼルの太さは、Pixel 8aの方がPixel 8より太くなっています。ちなみに、先代のPixel 7aと比べてもすこし太く見えます。
Pixel 8aのベゼル4 辺の太さに違いがあり、筐体下部、顎のみ太いようです。
今回もフラットディスプレイで、保護ガラスも選びやすく、貼りやすいと思います。
＼ 保護ガラス ／
画面内指紋認証と顔認証
認証方法はPixel 8、Pixel 8 Pro、Pixel 7aと同じように画面内指紋認証と顔認証の2つが搭載されています。
指紋認証については、最大4個まで登録することができます(※Allways Onにしないと認証はできません)。
顔認証は、『ロック画面をスキップ』にチェックを入れれば、ロック画面をスキップして認証後すぐにホーム画面を表示できます。
真っ暗闇での顔認証は、画面輝度を明るくすると顔が画面によって照らされますので、認証可能です。
輝度を半分以下に設定すると明るさが足りず認証されなくなりました。
ガラスを貼った上でも再度指紋登録をすれば、サクサク指紋認証ができました。
このあたりは過去のモデルと同じです。
＼ 保護ガラス／
スペック比較_Pixel 7a、Pixel 8、Pixel 8aの違いは？
気になるPixel 7a、Pixel 8a、Pixel 8の違いを書き出してみました。
まずは、Pixel 8、Pixel 8aだけに搭載されているプロセッサがGoogle Tensor G3 いうチップで最新のものになりました。
ディスプレイが120Hzに対応し、これまでよりも滑らかな表示が可能です。
ピーク輝度は2000ニト。非常に明るいディスプレイになりました。
Tensor G3 のチップになり、アップデート期間も長くなりました。これまでのOS3年＆セキュリティアップデート5 年から、今回はOSのアップロード＆セキュリティアップデート＆FeatureDropの全てが7 年になりました。
Pixel 8が優位な点もいくつかあります。
筐体サイズは小さいですが、画面サイズが6.2インチと0.1 インチだけPixel 7a、Pixel 8aより大きいです。
バッテリー搭載容量が3機種の中でいちばん大きく、ワイヤレス充電も18Wに対応。イヤホンなどを充電できるバッテリーシェアにも３機種の中で唯一Pixel 8のみ対応しています。
あと IP等級がIP67ではなくIP68とわずかに防塵防水性にも差異が設けられています。
カメラもセンサーが大きかったり、超広角カメラの画角の違いなど、細々したところですが若干の違いがあります。
【検証】ディスプレイの視認性と可変リフレッシュレート
リフレッシュレートが向上して明るくなったディスプレイ、こちらが屋外での視認性の違いです。
(左)Pixel 7a、(真ん中)Pixel 8a、(右)Pixel 8
Pixel 7aも暗いと言うほどではなかったので、大きな不満はありませんでしたが、より見やすくなったのは嬉しいポイント。
ディスプレイについては下記の違いがありました。
Pixel 8 Proは 1Hz〜120Hzの可変リフレッシュレート、Pixel 8とPixel 8aは120Hzに対応していますが、1Hzからの可変ではありません。
Pixel 7aは90Hzが最大です。
開発者機能で画面左上に、リフレッシュレートを表示しています。
操作中は左3つが“120Hz”、一番右のPixel 7aは“90Hz” と表示されていますが、操作を止めると下記のとおり。
一番左のPixel 8 Proは1Hzに、右3台は60Hzに落ち着くという挙動でした。
【検証】長尺動画撮影をしてみた
室温26度の環境で、どのぐらい4K60fps動画の長回しができるかやってみました。
(今回2日間とリードタイムが非常に短く、本来であればバッテリー100% からスタートしたいところなんですが、ご容赦ください)
Pixel 7aは、54分過ぎたあたりでストレージがいっぱいになってしまいましたが、過去のYouTubeで検証した時は、90分の撮影ができていました。
その際は、21GB・45 分くらいでファイル分割されていたのに対し、今回は26GBでもファイル分割されなかったので、ここはアップデートで変わったポイントだと思います。
1時間28分49秒でPixel 8aのバッテリーがなくなって止まってしまいました。
こちらもファイル分割はなく、データの容量は約43GB。
バッテリー30%残のところからスタートして、約1時間28分撮れましたので1%あたり約2.9分撮れる計算。
真夏の日差しがガンガン当たる車のダッシュボードなどで検証した場合は、今回の結果とは違うものになるかもしれませんが、普段使いで困ることは少ないと思います。
最後まで生き残っていたのはPixel 8。
2時間は過ぎていますが、これは過去動画レビューした時にファイル分割なく3時間38分撮れた実績があります。
僕が買った Pixel 8は128GBのモデルなんですが、その時も容量がいっぱいで止まってしまいました。
3時間38 分で104GB。この時間を撮影して80%のバッテリーを消費しました(1%あたり約2.7分撮れる計算)。
最近のPixelは、長回しもできるし、“a”がついた廉価モデルであっても、ファイルがブツブツ分割されないので、データの取り扱いも楽になりました。
【検証】Google Tensor G3のパフォーマンスはいかに
今回、チップがGoogle Tensor G3に新しくなったので、バッテリー 100% まで充電して筐体温度が落ち着いた状態からAntutuベンチマークスコア3回連続で回してみました。バージョンは全部 10.2.5。
OSも最新のものにアップデートしてから行いました。
3 回のスコアをまとめるとこんな感じ
1 回目の結果は、やはりPixel 8、Pixel 8aはTensor G3なので、Pixel 7aよりスコアが高い。
2 回目は、Pixel 8、Pixel 8aがガクッと落ちました。何だったらPixel 7aのスコアが一番良くなっています。
Tensor G3のほうがサーマルスロットリングがG2と比べ早めに働くような感じでしょうか。
瞬間風速的にはTensor G3の方がスコアが高いですが、安定してパフォーマンスを維持し続けるのはTensor G2のほうが得意かもしれません。
外部出力とコーデック
外部出力に関して、Pixel は歴史的にずっとAlternate Modeは非対応で、現状外部出力ができません。
つまりこれは、チャンネルで過去に取り扱ったことのあるXREALやRokid MaxなどのXR グラスにも出力できないということ。
これは今回発売のPixel 8aも同じですが、Bata版の新しいOSでは、このAlternate Modeが解放されているようです。今後は使えてる可能性が非常に高いと思われます。
イヤホン好きのために、対応コーデックについても確認してみましょう！
Pixel 8aは今回もapt-X Adaptiveは非対応です。
もちろん、 LDACは対応していますので、SONYやTechnicsなどLDACを採用しているものは問題ありません。
BoseやDENONなど、apt-X Adaptiveを採用しているイヤホンを最大限楽しみたいユーザーさんは、非対応ですのでご注意ください。
【検証】充電時間が速くなりました
めちゃくちゃ嬉しかったポイント、有線の充電時間が速くなりました
これまでPixel 7aは100％になるまで2 時間以上かかっていて、結構ストレスでした。
それがPixel 8aは、1時間55分に改善。この検証では、Pixel Stand 第２世代に付属の30W充電器を使って充電しました。
スペック上、Pixel 8aのバッテリー容量は増えましたが、Pixel 8のように27Wに対応していなかったので、今回も遅いのかな？と思っていましたが、30分ぐらい速くなっていたのは嬉しい誤算です。
【検証】カメラ比較
最後はカメラ比較です。
Pixel 8aは、Pixel 7aとハードウェアに大きな変化はありませんが、Pixel 8と比べるとセンサーサイズが違ったり、スペクトルセンサーやフリッカーセンサー、単一ゾーン LDAFセンサーがありません。
Pixel 7aでもそれらは搭載されていなかったため、そこも踏襲ですね。▶︎そこは踏襲しなくてよかった
個人的にいちばん差異を感じたのは、フリッカーの発生です。
Pixel 7aとPixel 8aはフリッカーが発生してしまいますが、フリッカーセンサー搭載のPixel 7 やPixel 8 （もちろんProシリーズも搭載）は綺麗に撮れています。（ただしゼロになるわけでありません。シチュエーションによっては発生します。）
夜景やネオン、蛍光灯などの照明の下での撮影が多い方は、フリッカーセンサー搭載機種がおすすめ
作例_Pixel 8 vs Pixel 8a vs Pixel 7a
はい、ではどんどん作例を見ていきましょう。
日中撮影も夜の撮影もどれも3 機種とも綺麗に撮れます。
が、個人的に１番差を感じたのはポートレートモード
アップにすると、
(さっさんの)髪の毛の上の方、背景と被写体との境目あたりの自然さは、やはりPixel 8が優秀です。
撮影協力：さっさんのチャンネルはコチラ / @sassan_9
撮影協力：きすけくんのチャンネルはコチラ / @kisuke_
次のポートレートモードに関しては、これは Pixel 8aも健闘。
Pixel 7aは何回も被写体にタップしてもピントが合わず、これは数枚撮ったなかで1番ましだったもの。それでもピンとが甘いのが分かります。
Pixel 8aとPixel 7aを比べると、ポートレートモードの精度が上がったなと実感できます
Pixel 8に関しては被写体と背景がしっかり分離できていて、あえて処理が難しい恐竜の骨を使って撮影していますが、骨と骨の間も、非常に綺麗に処理できています。
はい、再びキスケくんに登場していただきましたが、やはり Pixel 8はスペクトルセンサーが搭載されているため、肌の質感・色味が多くの場面でより自然に撮れる印象でした。
ただ、Pixel 8aもPixel 7aも十分綺麗ですよね。日常のカメラとして不満を抱くシーンはaがつくモデルでも少ないです。
あと、もうひとつ違いを感じたのが超解像ズームです。
やはり、メインのセンサーサイズが大きいので、そこからズームした時の綺麗さにも差が出るなと思います。
こちらも同じく、最大デジタルズーム倍率8倍、夜景モードをオンにしています。
これもPixel 8の超解像ズームが優秀ですよね。パッと見で大きな差はないかもしれませんが、拡大して見るとはっきりと違いがわかります。
こちらは、 2 倍のズームです。2 倍であれば、ほとんど差はなく、どれも綺麗に撮れています。
最後に、もうひとつの違いをお伝えすると、Pixel 8だけマクロ撮影ができます。（もちろんマクロ動画も撮れます。）
超広角カメラを使ったマクロ撮影ができるので、より被写体に近づいて撮影ができます。
ちなみにマクロなら最短撮影距離は3cmくらいまで寄れます。
動画の比較も検証しました。
YouTubeで視聴できますので、ぜひ参考にしてみてください
Pixel 8 と“a”がつく廉価モデルとの大きな違いは、4K60fps撮影時にもPixel 8は超広角にカメラが切り替えられます。
Pixel 8aとPixel 7aは、超広角で4 K動画を撮るときは30fpsまでになっていますので4K60fpsだと撮影中のカメラの切り替えは不可。※30fpsなら切り替え可能
動画のクオリティも、Pixel 8はセンサーサイズが大きい分、ノイズの少なさやレンジの広さで、優位性が見られます。
カメラ性能でPixel 8とPixel 8a・Pixel7aとでは割と差を感じますが、Pixel 8aとPixel 7aについては大きな差はありません。
ただ、Pixel 8aのポートレートモードの精度が上がったところはポイントが高いです
その他、Pixel 8aとPixel 7aの機能の違いとしては、ベストテイク機能と音声消しゴムマジック機能、あとは編集マジック。
これらを使いたい方は、Pixel 8aを買われた方がいいと思います。
＼ Pixel 8a ／
ぱぱのひとりごと
今日はこちらの Pixel 8aのファーストインプレッションをお届けしましたが、いかがだったでしょうか？
Pixel 8aは紹介しきれなかったものに、ベストテイク、音声消しゴムマジック、編集マジック、ボケ補正、ポートレートライトなども使えます。その他 VPNも無料で使えたり、超優秀な音声入力、レコーダーアプリでの文字起こし、リアルタイム翻訳、他にも最近追加されたかこって検索、Gemini、もはや体験としては、Pixel 8とほぼほぼ同じです。そして 4万円も安い。
ちなみにPixel 5aが発売された時は、51,700円。6aは53,900円、7aは 62,700円でした。そう考えると、Pixel 5aから今回の Pixel 8aが約2万円アップしていますが、例えば Pixel 7aのストアクレジットが1万円だったのに対し、今回は 2万円。下取りも結構大きいので、キャンペーンも含めれば引き続きコスパは非常に高い端末じゃないかと思います。
それではまた次の記事で会いましょう。バイバイ。
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