今回は、Galaxyのフラッグシップ機「Galaxy S25 Ultra」のカメラ性能に特化したレビューです。去年の「Galaxy S24 Ultra」や「iPhone 16 Pro Max」、「Xiaomi 14 Ultra」などの人気ハイエンド機種とも比較しつつお届けします。

「Galaxy S25 Ultra」、AI機能が盛りだくさんでもハードのアップデートが少ないから買わなくてもいいかな?という意見もありますが、今回アウトカメラが良くなっています。特に、カメラが一新された超広角のウルトラワイドに関しては、非常に改善されていましたので、ぜひ最後まで楽しんでいただけたらと思います。それでは行ってみましょう。

カラー展開やスペック、デザインなどについては、
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カメラ比較【動画編】
【検証】Galaxy S25 UltraとGalaxy S24 Ultraの比較
今回、一番変化が感じられる超広角の4K60FPSの動画比較です

Galaxy S25シリーズではデフォルト設定でHDR撮影がオンの状態ですが、今回は他社との比較を行うため、HDRオフで撮っています(4K60FPS でHDR撮影ができない機種もあるため)。
ちなみに、HDR撮影も先代は”Rec.2000 PQ”でしたが今年は”Rec.2100 HLG”に変わりました。もちろん、今年も4K60 FPSで撮影しながらレンズの切り替えが可能です。





最大倍率は20倍

照明が多い場所

ネオンなど照明が多い場所だと、先代との差が顕著にわかります。(左)「Galaxy S25 Ultra」は、垣根の葉っぱ一枚一枚やタイルの質感までわかりますが、(右)S24 Ultraはそれらが潰れてしまい、塗り絵のようになっています。
日中〜夕方


今回、ProVisual Engineが一新され、ノイズ除去もしっかりテコ入れがなされていています。ハードが一新された超広角だけではなく、先代からハードは継続のメインカメラや望遠カメラなども綺麗になったなと感じる場面が多くありました。中でもやはり一番差を感じたのは超広角。先代と比べ、圧倒的に綺麗になりました。夜の撮影ではゴーストも少なくなっています。
【超広角】Galaxy S25 UltraとXiaomi 14 Ultraの比較

Xiaomi 14 Ultraのカメラ性能は定評があり、超広角は”IMX858″ という大きめのセンサーを搭載していまが、それと比べてもGalaxyはノイズがしっかり押さえられていて、スカイツリーがじわーっと色が紫に変わるときの色も見たままに近いです。
【超広角】Galaxy S25 Ultraと iPhone 16 Pro Maxの比較

どちらも手ぶれ補正はオン、ジンバルを使わずに手持ち歩きでの撮影です。風景に向かってカメラをパッと構えて、露出調整は一切せずに撮影しています。iPhoneは全体的に暗い映りで、黒潰れしている箇所も多くあります。ゴーストはどちらも同程度です。
【超広角】Galaxy S25 UltraとGoogle Pixel 9 Proの比較

Pixelはフリッカーが入ってしまっているのと、手持ち歩き撮影の着地時のショックを大きく拾っています。また全体的にPixelのほうがノイジーです。
【超広角】Galaxy S25 UltraとDJI Osmo Pocket 3の比較

今年Galaxy S25 Ultraの超広角カメラがとても綺麗になりましたが、広い画角で綺麗に撮れるといえばDJIの”オズポケ 3″ 。さすがに1インチセンサー搭載で単体購入8万円、クリエイターコンボは10万円ほどする”オズポケ 3″と比べると、画質面ではGalaxyも負けてしまいますね。ただ、スマホとは別に8〜10万円払って買うのであれば、これくらい綺麗に撮れてくれないと買う意味がないとも言えます。
DJI ワイド15mmのレンズ付けるとこんな感じです

ただし、画角は「Galaxy S25 Ultra」のほうが広くなっているので、たくさんのものを画角に収めたい方にとってはGalaxyがいいですね。
歪曲収差

そして、樽型の歪曲収差が出ているのはDJIです。おそらくGalaxy S25 Ultraは内部処理で補正が入っているのか、ほとんど歪曲収差は確認できません。タイルなど格子状のものを撮ると差が分かりやすいです。
「Galaxy S25 Ultra」の超広角は、綺麗になっただけではなく、補正もしっかり入っているので、建築などを撮りたい人にもオススメです。
Log撮影もサポート
Log撮影の設定方法

今回、HDR動画だけでなくLog撮影もサポート。普通の動画モードでは使えず、デフォルト設定でもOFFになっています。設定メニューから”動画の拡張オプション”へ進み、”Log”項目にチェックを入れるとLog撮影が使えるようになります。”Log”をONにしたら撮影モードのその他の中にある”プロ動画”を選択。



プロ動画を開くと画面左上(横向きの場合)に黄色いアイコンで”LOG”が黄色になってればONの状態です。
【一覧】Galaxy S25 UltraとGalaxy S24 Ultraの画質設定

ほかにも進化したポイントは、Log撮影やHDRの設定がほぼ全ての画質でONにできるところです。24fpsや120fpsの撮影はプロ動画モードでしか使えないものですが、今回は120fps、8KでもHDRとLog撮影が設定できるようになっています。スローモーションの時にもHDR撮影ができます。
使い勝手の変化
ズームイン・ズームアウト


ズームイン・ズームアウトするときに、ぜひプロ動画モードを使って欲しいです。撮影中のレンズの切り替えはできませんが、じわーっと非常にスムーズなズームができます。普通の動画モードの時は、カックンカックンして嫌だなと感じている方はこのプロ動画モードがGood
HDRとLogのオン/オフ

HDRとLogのオン/オフが撮影画面からワンタップでできるようになりました。先代は、カメラの設定→動画の拡張オプション→HDR動画のチェックでオンオフしないと切り替えができませんでした。この変更は嬉しいポイントです。
設定のボタンは残念

使いにくくなったポイントもあります。これまで画面の上部に常駐していた設定のボタンが、下部に格納されるようになってしまいました。これでは手数が増えるし、今何の設定で撮っているかパッと分かりにくい。個人的にここは前までのUIに戻してほしい部分です。
新機能のオーディオ消しゴム

新機能のオーディオ消しゴムは、AIマークをタップしたらスマホが自動的にサウンドを分析してくれます。この動画だと風、ノイズ、音声と分けてくれました。Google Pixelの音声消しゴムマジックのように、使える動画の尺が”2分まで”という制約もなく、今回7分19秒の動画を分析しましたが、分析も速いです。オンデバイスで可能で、僕がテストした最長30分の動画でもきちんと機能しました。ノイズや声を分析する作業時間は、動画が長くても短くてもだいたい同じ時間で終わります(コピーを保存する時間は時間がかかります)。
カメラ比較【写真編】
続いて写真もいっぱい撮ってきました。
【検証】Galaxy S25 UltraとGalaxy S24 Ultraの比較








最大倍率はナイトモードは10倍、普通の写真モードであれば100 倍です。
今回カメラが一新されている超広角カメラの写真を500%に引き伸ばしたところ

さらにこの写真を引き伸ばして1500% にしたところ

正直、この写真に関しては動画ほどの差はないと感じました。大抵の人はスマホで見るだけの人がほとんどだと思いますので、劇的な差は感じないかもしれません。
【インカメ】Galaxy S25 UltraとGalaxy S24 Ultraの比較


大きな差を感じたのはインカメです。ネオンや逆光のシーンでも顔が暗くなりすぎず、見たままの肌の色に近く撮れるのは「Galaxy S25 Ultra」でした。
日中〜夕方







【ポートレート】Galaxy S25 UltraとGalaxy S24 Ultraの比較

子どもに手が届く距離まで近づいて1倍で撮ったポートレートです。ポートレートは、人物以外ももちろん優秀です。ストロー部分と背景をしっかり分けて、ぼかすところはぼかして、ぼかしたくないところはぼかさずに撮影ができています


【2億画素】Galaxy S25 UltraとGalaxy S24 Ultraの比較

今回ももちろん、 2億画素を活かした高画素での撮影もできます。メインカメラだけですが、1000%に引き伸ばすとこんな感じ。高画素で撮影した時もめちゃくちゃ綺麗になりました

「 S25 Ultra」、センサーが変わってるのは超広角だけかもしれませんが、それ以外のチューニングにもかなり手が入っていて、実際使ってみるともう別物のカメラと思えるぐらいです。いろんな場面で進化を感じられるカメラになっていると思います。
【マクロ撮影】Galaxy S25 UltraとGalaxy S24 Ultraの比較

超広角カメラが新しくなり、マクロ撮影も綺麗に撮れます。
近くに寄れないシチュエーションでは、高画素200MPで撮影して、後からトリミングする使い方もありです。
【Foodモード】Galaxy S25 UltraとGalaxy S24 Ultraの比較

Foodモード、”Blur effect”はONで撮っています。
最短の撮影距離
![]() 超広角カメラ | ![]() メインカメラ | ![]() 3倍 | ![]() 5倍 | |
---|---|---|---|---|
最短距離 | 約2cm | 約6~7cm | 約17~18cm | 約25cm |
カメラ5倍の最短距離25cmを保ったまま、最大倍率100倍のズーム撮影ができるので、テレマクロも撮りやすいカメラです

【まとめ】ぱぱのひとりごと
カメラアプリの中にある”Expert RAW”というものなど、まだまだ紹介しきれていない機能が盛りだくさんですが、記事も長くなりすぎるので、数日使ったインプレッションは一旦ここでで締めたいと思います。
今回、SペンのBluetoothが省かれてたり、メインとなる新機能はAI機能ということで、ハードウェアのアップデートが少ないので買わなくてもいいかなという意見も多かったのですが、実際使っていると個人的にめちゃくちゃ良くて、アップデートポイントがいっぱいありました。

チップがSnapdragon 8 Eliteになり、ベーパーチャンバーも40%大きくなりました。放熱性能も上がっているので、ゲームの体験が非常に良くなっています。ゲームをたくさんする方にとってすごくいいアップデート。

超広角カメラも大きく進化。僕は子どもと一緒に遊ぶ時によく超広角カメラを使って撮影をするので、個人的には嬉しいポイントです。

そして何よりこれ。Qi2に対応したことで、磁石で位置決めができるように。ワイヤレス充電時に位置がずれて充電ができないという事故もなくなりますし、僕はMagSafe・Qi2対応の車載充電器を設置しているので、車に乗り込んだらピタッと磁石で一発で取り付けが完了するし、降りるときもパッと片手で取り外しができます。なんだかんだ言って、MagSafeの磁石でくっつくソリューションは本当に使い勝手がいいんですよね。

ということで、僕は”チタニウムジェットブラック”を購入しました
それでは次の記事で会いましょう。バイバイ。
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