
商品貸出:ソニーマーケティング株式会社
ついにソニーから、完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップ機 「Sony WF-1000XM6」が登場します。
2016年からスタートした【1000Xシリーズ】も今年でちょうど10年の節目。この記念すべきタイミングで登場した最新作、もちろん私も予約をしますが、今回は先行して実機をお借りできたので深掘りしていきます。

予約開始は2月13日(金)、発売は2月27日(金)。

先代「WF-1000XM5」と比較すると今作「WF-1000XM6」は明らかにサイズアップしています。
一見すると退化にも思えるこの変化にこそ、実は今回の進化の秘密がたくさん詰まっています。スペック表だけでは見えてこない、実際に使ってみて分かった別次元の完成度について、余すところなくお伝えします。
\ 記事では伝えきれない情報がたっぷり。ぜひもご覧ください! /

特徴と進化点_スペック表にはない“体験”の違い

スペック表では、先代の「WF-1000XM5」から大きな変化はないように見えるかもしれませんが、実際に耳に入れて音を鳴らした瞬間、『先代とは全く別物のイヤホン』でした。
主な進化点
マスタリングエンジニアとの共創によるチューニング

新開発の専用設計ドライバー搭載

高音質ノイズキャンセリングプロセッサー【QN3e】へ進化

片側4個、左右合計8個のマイクを搭載

先代比で最大25%ノイズ除去性能が向上(世界最高クラス)

通気口の新設と、進化した【エルゴノミック・サーフェス・デザイン】

アンテナサイズを150%大型化し、接続安定性が劇的向上

今回はデザインだけでなく、内部部品の配置までもが見直され、“全方位で進化を感じられるイヤホン”に仕上がっています。

開封と同梱物、デザインの刷新
パッケージと同梱物


環境配慮の紙パッケージ。カラーは【ブラック】と【プラチナシルバー】の2色です。
下記は同梱物。




イヤーピースは先代と同じく、ソニー独自の【ノイズアイソレーションイヤーピース】。 Mサイズが最初から装着されており、この独特の質感、弾力は「XM5」と変わりません。

デザイン_取り出しやすさが改善

ケースは直線的なデザインへ刷新。 最大の改善点は取り出しやすさです。先代「XM5」は滑って取り出しにくかったのに対し、今回はイヤホンにくぼみが設けられたことで、指の引っ掛かりが良くサッとつまんで取り出せます。 ヒンジにはWH-1000XM6と同じ金属部品が採用され、剛性感もアップ。

地味ですが、毎日の使い勝手に直結する大きな改善です
イヤホン本体:マット仕上げ


イヤホン本体は全体がマット仕上げになり、皮脂汚れによる滑りを解消。 外側にマイクが増設(片側4マイク、左右合計8個のマイク)され、新たに設けられた”通気口”が外音取り込みの自然さに貢献しています(後ほど検証)。
重量はイヤホン単体で約6.4g(先代約5.9g)と、数値上は重く大きくなっています。
装着感_重くなったのに、なぜ快適?
横幅11%スリム化


体積・重量は増えましたが、耳に触れる部分の横幅は約11%もスリム化。 進化したデザインにより、耳のくぼみへの当たりがソフトになっています。またランニングで数十キロ走っても全然ズレない高い装着安定性があります。
小耳でも“軽く感じる”不思議
身長148cmで耳が小さい妻にも装着してもらったところ、第一声は『あれ?軽くなった?』でした。
ただし、耳からの飛び出しは先代同様にそこそこあります。“寝ホン”には不向き。




また、純正イヤーピースは今作もウレタン素材のノイズアイソレーションイヤーピースのみなので、潰して外耳道に入れるウレタン系のイヤピが苦手な方は他社製シリコンでの代用も検討の余地ありです。


参考:音導管のサイズ






接続安定性と切り替え速度は最強クラス
爆速のマルチポイント切り替え




2台同時接続(マルチポイント)時の再生切り替えが爆速です。 再生切り替え時のタイムラグもほぼゼロ(デフォルトは後ガ勝ち設定※マルチポイント接続時に後から再生したデバイスが優先的に再生されます)。過去に僕がレビューしてきたイヤホンの中でも接続切り替え・再生切り替えは1番速いと感じました。
※再生切り替えを先勝ち設定にしたい場合は、再生機器の切り替え設定をOFFにすればOK
アンテナ150%大型化の恩恵
接続安定性の検証として、以下の環境でテストしました。




- 乗車率100%近い満員電車
- Bluetooth機器が飛び交う家電量販店のイヤホン売り場
- 自宅のキッチン(電子レンジ使用中)
結果、一度も途切れませんでした。特筆すべきは『電子レンジ使用中のキッチン』です。電子レンジを使用していると、音質優先(LDAC接続)設定にすると必ず先代のWF-1000XM5では途切れていましたが、今作は音質優先でも全く途切れません。アンテナ大型化と新アルゴリズムの恩恵を強く感じます。



料理中に音楽や動画を楽しむ方にとって、大きなメリットです
世界最高クラスのノイズキャンセリング
他社の強力なノイキャン搭載機と比較しても、やはりソニーは強かった。
新プロセッサー【QN3e】
処理速度3倍の【QN3e】搭載で、先代比25%のノイズ低減を実現。 特に個人的に聴き比べて感じた差は、カフェで人が話している声や電車に乗っていいるときのモーター音などが、先代「WF-1000XM5」よりもさらに抑えられていると感じました。ノイズアイソレーションイヤーピースを付けたWF-1000XM6と、人気のノイキャンが強いとされる他社イヤホン(A社、J社、B社)あたりとも聴き比べてみましたが、聴感上Sonyが一番ノイズを抑えられていると感じました。
パッシブNCとアクティブNCのバランスに変化
今回は、イヤーピースによる“物理的な遮音(パッシブ)”への依存度が下がり、プロセッサーによる“デジタル処理(アクティブNC)”の割合が増えています。
つまり、純正のウレタンイヤーピースが苦手で他社製シリコンイヤーピースに変えたとしても、「WF-1000XM5」くらいにはしっかり強力なノイキャン効果が得られるようになっています。これは、 単にノイキャンが強くなっただけでなく、好きなイヤピを使ったとしても、先代と同程度の強力なノイキャンが享受できるようになったので、選択肢が広がったという意味でも、素晴らしい進化です。


外音取り込み_10点満点の自然さ
今回最大の感動ポイントは、劇的に進化した外音取り込みです。


『身体の中で響く音』がなくなった
新設された“通気口”のおかげで、耳が詰まったような閉塞感が激減しました。 特に、
- 歩いている時の振動音(ドシンドシンという音)
- 食事中の咀嚼音
外音取り込みが最も優秀なイヤホンと比較しても、遜色のないレベルに進化していました。また、突然大きな音が鳴った時に急に耳が詰まるような感じになることもありません。





カナル型イヤホン特有の閉塞感が苦手だった僕ですが、この自然な外音取り込みなら、長時間つけていても快適で、ランニングでも使え最高です。
音質_原音に忠実な高解像度
音質も一聴して分かるほど良くなっています。
1.マスタリングエンジニアとの共創と【原音忠実】
今回は、テイラー・スウィフトやKing Gnuといった誰もが聴いたことがあるアーティストを手掛ける4名の著名なマスタリングエンジニアと共創により、音作りに大きく影響を与えています。
- 変な味付けがない: 変な味付けをせず(特定の帯域をいたずらに強調することなく) 、特定の音が他の帯域の音を邪魔するマスキング現象がなく、全帯域の音が細部までしっかり聞き取れます
- 原音に近い: アーティストの意図を汲むエンジニアが関わっているため、”原音に近い忠実な音再現”を目指していると感じられます。
2.プロセッサーとドライバーの進化による【解像感】
ハードウェアスペックの向上も、音のクリアさに直結しています。
- QN3eプロセッサー: ノイズキャンセリングプロセッサーの処理能力向上により、S/N比(信号対雑音比)が改善。解像感が向上し、音の立ち上がりも良くなっています。
- 新開発ドライバー: 8.4mmの新ドライバー【ノッチ形状】により、余計な振動が抑えられているのか、音のキレや立ち上がりが良くなりました。
- 中高域の解像感: これらにより、中高域の解像感が高くなっていますが、シャリシャリとした嫌な刺さり感はありません。
3.本体のサイズアップによる【音の深み】
今回はイヤホン本体の体積が増えています。これが物理的な音響設計に有利に働いていると感じます。
- 低域の深み: ドライバー後ろの空間(リアチャンバー)が広がったことで、低域の深みや沈み込みが非常に良くなっています。
- 空間表現: 物理的な容積が増えた恩恵か、先代よりもさらに広い音場(空間)も感じることができます。



これら3つの要素(チューニング、スペック、物理設計)が噛み合ったことで、解像感が高く、かつ嫌な刺さり感のないオールジャンル楽しめる、WF-1000Xシリーズ史上最高音質に仕上がっています。
通話品質とマイク性能
通話に使えるマイクが片側2個に増えたことで、通話品質も向上しています。 骨伝導センサーに加え、AIを活用したビームフォーミングノイズリダクションアルゴリズムが採用されました。
ドライヤーの風を当てたり、車通りの多い街の喧騒のなかでも、音声がクリアに届きます。さらには周りで人がしゃべっていても、イヤホンを付けている人の声と周りの声をしっかり分離し、イヤホンを付けている人の声だけを通話相手に届けます。
さらに、LE Audio接続時はスーパーワイドバンドにも対応。音声の帯域幅が2倍になり、よりクリアな音声で通話が可能です。
\ で実際のマイクテストの音を確認できます/
アプリ機能_待望のカスタマイズと新機能
専用アプリ【Sony | Sound Connect】も進化しています。




- ホーム画面の編集: バッテリー残量やコーデック表示など、トップ画面に表示する項目がカスタマイズ可能
- リスニングモード(新機能): 通常の【Standard」】に加え、カフェやリビングで遠くから音楽が流れているような聞こえ方になる【BGM】モードが追加(※BGMモード時はイコライザー調整不可)
- イコライザー: マスタリングエンジニアと共創したデフォルト設定のほか、6つのプリセット、2つのカスタム枠、マニュアル調整(+6〜-6)が可能
- 操作のカスタマイズ(新機能): タップ、ダブルタップ、トリプルタップ、長押しの4つの動作に、好みの機能を割り当て可能に。 ただし、カスタムを選択した場合、イヤホン連打による音量調整(リピートタップ)機能は使用できなくなります。
- 通話設定: 通話中にイヤホンをダブルタップすることで、マイクのオン/オフ切り替えが可能
- バッテリーケア(新機能): バッテリーの寿命を長持ちさせるための充電設定が追加
- LE Audio接続: アプリ内でクラシックオーディオとLE Audioの切り替えが可能。LE Audio接続時の遅延は、推定30〜40ms程度と非常に小さい。LE-Audioが使えるのはPixel 10シリーズなど、一部のAndroid端末のみです。



タッチ操作でカスタムを選択した場合、連打による音量調整ができなくなる仕様が惜しい。今後のアップデートに期待です。
【まとめ】ぱぱのひとりごと
本日はソニーの新型フラッグシップイヤホン「WF-1000XM6」の先行レビュー、いかがだったでしょうか。


【買い替えについて】
先代と比較しても、確実な進化を感じられました。 特に「WF-1000XM4」をお使いの方は、そろそろバッテリーの持ちが悪くなっている頃ではないでしょうか。今作に乗り換えることで、ノイズキャンセリング、外音取り込み、音質の全カテゴリーにおいて、大きな進化を体感できるはずです。
【残念だった点・要望】
一方で、以下の点は気になりました。
- タッチ操作のカスタマイズ: 設定を変更すると、連打による音量調整ができなくなる(アップデートでの改善に期待)。
- イヤーピース: ウレタン素材が苦手な方のために、シリコン製も同梱してほしい。
- ケースの仕様: 価格が先代より約10%上昇しているため、ケースにも防水機能や、探す機能用のスピーカー搭載などの進化が欲しかった(ジムなどで濡れた場合に故障のリスクがあるため)。
【個人的に最も嬉しかった点】
外音取り込み機能が非常に自然になったことです。 先代はランニングでの使用が難しかったのですが、今回は快適に使用でき、嬉しくて数十キロ走ってしまったほどです。
【スペック表に現れない使い心地】
音質やノイズキャンセリング以外にも、確実に底上げされています。
- 接続と装着の安定性
- 機器の切り替えや再生切り替えの高速化
- LE Audio接続時のマイク性能
スペック表には現れにくい部分ですが、これら1つ1つの進化が積み重なることで、『使っていて心地よい』『ユーザーに寄り添ってくれる』イヤホンに進化したと強く感じました。
スペック表には現れない使い心地、ぜひ体験してみてください。
それでは次の記事で会いましょう。バイバイ。







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